2022年08月24日

うつくしく、やさしく、おろかなり

 杉浦日向子著・松田哲夫編『杉浦日向子ベスト・エッセイ』読了。

杉浦日向子ベスト・エッセイ.jpg

 江戸の空気をそのまま身にまとったような軽妙洒脱なエッセイ、酒のみの本領を発揮した吹っ切れた旅行記、そして死の影がちらつく晩年の重めのエッセイまで、どれも名文名作ぞろい。わずか46歳で亡くなるまでを太く短く生きた作者だが、34歳からの隠居宣言が、実際には血液性の病気のためとは思いもよらず……つくづく惜しい人を失くしたものだと思う。

posted by あーる at 21:55| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この方の著書を読み蕎麦好きになりました。
Posted by 溺愛猫的女人 at 2022年08月25日 12:00
溺愛猫的女人さん
私もこの方のご本で、「東京」というより、「江戸」の愉しみ方をいろいろ学びました。
Posted by あーる at 2022年08月25日 13:13
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